最近は新しい山を歩こうと思っても、難易度が高いか、アプローチが長いものしか残っていない。そんな中で長野県北部の高社山がまだ未踏だった。この山には今から数十年前の大学生だった頃、夏に木島平スキー場の民宿でサークルの合宿をしたことがあり、15年ほど前にもスキーをしに来たことがあった。そういう意味では馴染みがあったのに登山対象としては忘れていた山である。早速、ネット上で記録を調べて、谷厳寺から登ることにした。登りはじめにいきなりカラフルで大きな仏像が現れる。谷厳寺のもののようだ。また、登山道沿いには、不動明王、釈迦如来、文殊菩薩、普賢菩薩(天狗の飛び石)、地蔵菩薩、薬師如来、観音菩薩、勢至菩薩という看板と石碑が設置されている。信仰の山のようだ。天気は曇りだが暑く、遠望はきかない。胴結場まで来たので一休みする。ここから一杯清水という水場が分岐しているようだ。また、今は荒れてしまった下山道も分岐している。休んでいると登山道のすぐ先にカモシカが現れてこちらをじっと見ている。いつ出会ってもカモシカはこちらを睨み物怖じしない感じだ。さらにここから急な道を登ると虚空蔵菩薩を経て、八幡神と書かれた祠に着く。急登はここまでほぼ終わりのようだった。その先には「御大禮 奉祝 登山記念」の石柱、高社神社の奥宮などを経て西峰ピークに着く。ここにも祠があり、高社山の本峰も見渡せる。ここからわずかに稜線をアップダウンすると高社山の山頂に到着する。曇りで遠望はきかないものの遮るものはほとんどなく天気が良ければ中野市方面や近隣の山々も見える素晴らしい眺めだと想像できる。山頂には祠、石碑、山頂標、案内板、展望デッキなど人工物が盛りだくさんである。昼食を摂った後は、登ってきたのとは反対側の登山道を少し降りて夜間瀬スキー場方面を眺めたり、南尾根コースの登山道を降りて展望を確認したりした。帰りは来た道を戻ったのだが、途中天狗岩に寄った。天狗岩の先は切れ落ちていたが、クライミングする人がいるのか金具のようなものがあった。久しぶりの新しい山はやはりウキウキして楽しいものだ。
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