大菩薩嶺 大菩薩嶺
山梨県甲州市、小菅村、丹波山村 標高2,056m
【登山日】 2010年11月10日
【登山コース】
上日川峠[6:20]→雷岩[7:38]→大菩薩嶺[7:44]→雷岩[7:51]→親不知の頭[8:20]→大菩薩峠[8:28]→熊沢山[8:41]→石丸峠[9:10]→天狗棚山[9:20]→石丸峠[9:30]→上日川峠[10:30]
久しぶりに遠くの山に登りたいと思い、どこにしようか物色していた。アルプスは雪が降ったので私にはもう難しいし、新潟は天気が悪そうだ。そこで奥秩父をガイドブックであたるが、すでにかなりの山に登っていて新しい山が見当たらない。私のアルペンガイドは奥秩父・大菩薩となっていたので、もう少し足を伸ばして大菩薩嶺に行ってみることにした。大菩薩嶺の登山口である新日川峠は、前に登った国師ヶ岳の大弛峠と距離的には同じくらいだった。今回も通いなれた藤岡、秩父、雁坂トンネルのルートを通り、三富から分岐してフルーツラインを通り、国道411号に入り上日川峠に向かった。時間としては渋川から約3時間半で到着した。
ロッヂ長兵衛 福ちゃん荘 唐松尾根の登山道
白髪のような霜 登ってきた道を振り返る 富士山
家を未明に出たのでロッヂ長兵衛の前に到着したときはまだ暗く、ロッヂ長兵衛前に駐車していいものやら分からなかったので、案内板に従い市営駐車場と書かれた峠から一番遠い駐車場に停めた。明るくなってから確認するともっと近いところにいくらでも駐車場はあった。まだ明るくなるまで時間もあったので車の中で2時間ほど仮眠をとった。明るくなって目が覚めると、駐車場の葉の落ちた木々の間から南アルプスの山並みが朝日に彩られて真っ赤に見えた。登山靴を履こうと車外に出ると風が強く寒かった。いつもよりも暖かい支度できたが夜明け前の寒さもあり、雨具をつけて歩き始めた。ロッヂ長兵衛の脇から登山道は始まり、そこから1.6km先までは平行して車道もあり、自家用車では駐車場がないのでいけないがタクシーは入っているようだった。歩き始めて20分ほどで福ちゃん荘の前に出てここから唐松尾根と表登山道に分岐する。今回は大菩薩嶺から石丸峠まで大きく周回するつもりなので唐松尾根を登ることにした。唐松尾根は最初はなだらかだが段々と斜度を増し急になる。上部は木々のないススキの原となって見晴らしが良い。この大菩薩嶺の魅力である気持ちの良い笹原と素晴らしい眺望が現れてきた。振り返ると右手には南アルプスの山並みが少し白く見られ、正面には富士山が大きく見える。今日は天気が良くて最高の眺望である。
甲州市、甲府市の市街地 唐松尾根上部のススキ原 唐松尾根の登山道
大菩薩嶺山頂 雷岩先の鞍部から振り返る 大菩薩湖(上日川ダム)
唐松尾根を登りきったところが雷岩で、ここで大菩薩嶺から大菩薩峠に続く稜線上に乗る。ここから稜線上を丸川峠方面に進むと大菩薩嶺の山頂があるのでまずはそちらに向かう。山頂まではわずかな時間で到着する。山頂は木々に覆われ眺望もなく詰まらない場所なので三角点に触れすぐに雷岩の戻った。稜線上はともかく風が強く寒い。歩き始めて体も温まり、日も昇って暖かくなったので雨具の下は脱いだが上着は風除けのために脱げなかった。その上稜線上は風当たりが強いので、フードをしないと耳がちぎれそうな寒さだった。再び雷岩に戻って富士山や南アルプスの山座同定をしながら岩陰で風を避けて休んだ。
市街地と南アルプスの遠望 賽の河原 大菩薩峠(介山荘と熊沢山)
南アルプスの遠望 大菩薩峠(介山荘から) 熊沢山から石丸峠、天狗棚山
雷岩から大きく下り小さなピークを越えた先が賽の河原と呼ばれる場所である。大菩薩峠、賽の河原と仏教的な由来でこの山域は命名されているようだ。賽の河原の先のピークが親不知の頭と呼ばれるところである。。ここから急な岩場を下ると介山荘のある大菩薩峠に着く。小説「大菩薩峠」は読んでいないが中里介山ぐらいは聞いたことがある。この小屋の名前の由来はそのあたりなのだろう。介山荘の後ろには熊沢山が随分と大きく見える。介山荘はそのまま通過して熊沢山に登った。この山は地形図に名前もなく、三角点もないのでどこがピークやら不明である。この山の南西斜面は防火用なのか幅広く駆り払われていた。この斜面は風も当たらず日当たりも良いのでここで大休憩を取った。正面には天狗棚山が見える。
天狗棚山 石丸峠 天狗棚山山頂
小金沢嶺方面の稜線 石丸峠から上日川ダム方面 奥多摩の山並み
熊沢山から石丸峠に下り、まだ時間も早いので天狗棚山にも登った。天狗棚山からは小金沢嶺方面の気持ち良さそうな稜線も見え、このまま縦走したい気分だった。この山域は横に長く、端から端に縦走するのが一番堪能できそうだが、マイカー登山としてはどうしても周回しなくてはならないのでこんな短いコースになってしまう。もうお腹いっぱいになるほど見てきた富士山の姿、そして上日川ダム付近の紅葉を目に焼付け、石丸峠に戻り下山した。紅葉は下の方まで下っていて、上部のカラマツはもう葉を付けておらず、ダム湖周辺で黄色く色付いていた。帰りは強いアルカリ泉の大菩薩の湯で汗を流し、お昼には長い帰路についた。
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