双六岳 双六岳
岐阜県高山市、長野県大町市
双六岳(2,860m)、弓折岳(2,588m)
【登山日】 2008年 9月19日、20日
【登山コース】9月19日
駐車場[4:40]→林道ゲート[5:41]→[6:36]ワサビ平小屋[6:50]→秩父沢[7:52]→シシウドヶ原[9:21]→[10:06]鏡平山荘[10:30]→弓折岳[11:37]→[12:46]双六小屋[13:20]→[14:15]双六岳[14:30]→双六小屋[15:09]
ここのところアプローチに時間のかかる遠くの山に連続して出かけている。今週は近場とも考えていたが、妻から泊りがけ登山の許しが出たので、早速1泊2日で歩けるアルプスのコースを検討した。そして選んだのが新穂高温泉から双六岳へのコースでした。昨年の夏に常念側から槍ヶ岳、穂高連峰を眺めたので、今度は逆の側から見たかったことといつか水晶岳や鷲羽岳に行ってみたいのでその下見ということもあった。雨飾山に登ったときと同じように0時過ぎに家を出て、高速で松本ICまで走った。松本からは上高地に向かう国道158号線を走り、現在無料化実験中の安房トンネルを抜けて新穂高温泉までトータルで約4時間で到着した。スノーシェイドの途中から入る無料駐車場に行ってみるとすでに満車となっていて、こんな早朝にもかかわらず警備員が立っていて、第2駐車場へ地図を配布していた。この第2駐車場は穂高ロープウェイの第2駐車場の下にあるのだが、第1駐車場まで歩いてくるのに1時間近くかかるようだった。そのためか第2駐車場に向かう道の路肩には駐車禁止の看板がありながら沢山の車が駐車されていた。
林道ゲート 笠新道入口 ワサビ平小屋
小池新道入口 小池新道石畳 秩父沢
予定より1時間余分に歩くこといになってしまったので、ヘッドライトを点けて暗い道路を歩いた。新穂高温泉の登山口に着く頃には周りは明るくなってきた。林道のゲート手前には有料駐車場もあったが、そこも満車状態だった。ちなみにこの駐車場の料金は6時間500円となっていたので、私が停めると3000円かかる計算になる。こんなに高くても1時間歩くよりマシかも知れない。車止めのゲートからワサビ平小屋までの林道はあまり傾斜もなく、ちょうど尾瀬に行くときの大清水から一ノ瀬休憩所までの間に似ている。今回も連休中のアルプスなので混雑する小屋を避けて、夏の白馬縦走と同じに1人用のテントを担いでの登りである。いつもと比べると重いザックのためゆっくりと歩き、休憩も多めに取るようにした。ワサビ平小屋の手前には笠ヶ岳に登る笠新道への分岐がある。この笠新道の登りはかなりの急傾斜で笠ヶ岳に登るときは今回のような重いザックではなく小屋泊まりの軽いザックでないとバテてしまいそうである。ワサビ平小屋で大休憩として朝食のサンドウィッチを食べた。
秩父沢上部 登ってきた道を振り返る イタドリヶ原
穂高連峰 シシウドヶ原 鏡池から槍ヶ岳
ワサビ平小屋から少し歩くと広い川原に出る。立派な橋が架かり、正面には砂防ダムのようなものもある。ここから川原に下りて小池新道に入る。道はいよいよ登山道らしくなる。石畳で歩きやすい登りが延々と続く。林道歩きは1時間おきの休憩でよかったが、ここから登りはそれほど急ではないが重い荷物が肩に食い込み40分に1度の短いスパンでの休憩になってきた。イタドリヶ原、シシウドヶ原と通り、徐々に高度を上げていった。今日は天気も良く日差しもきつい。振り返ると焼岳、乗鞍岳も見えてきた。原っぱから少し狭まった谷を登ると鏡池のある鏡平に到着した。ここはガイドブックなどにも良く写真が載る槍・穂高が池に映った姿と実際の姿で見える絶好のビューポイントで、沢山の人が写真をとっていた。私もひとしきり撮影をして、鏡平山荘に向かいテラスで昼食休憩とした。
鏡池から穂高連峰 鏡平山荘 鏡平山荘のテラスから樅沢岳方面
弓折岳の登り 振り返れば槍ヶ岳 双六岳がやっと顔を出す
鏡平からは再び登りとなる。弓折岳の斜面を斜めに巻くように登っていく。足元には鏡平山荘や鏡池が小さく見える。ここから後は常に槍ヶ岳と穂高岳が見えるパノラマコースとなる。昨年の常念岳、蝶ヶ岳のちょうど反対側である。1時間ほど登ったところで笠ヶ岳からのコースと合流する弓折岳鞍部に出る。双六岳に行くには弓折岳山頂は通らないが、せっかくの晴天なので寄り道をしてピークハントしていくことにした。重い荷物はここにデポして空身で弓折岳山頂に登った。ここからは笠ヶ岳へと続く稜線、双六岳、そして槍ヶ岳、穂高岳とすばらしい眺めだった。 荷物をデポした鞍部に戻り、双六小屋を目指して小さなアップダウンを繰り返しながら進んだ。樅沢岳と双六岳の鞍部に双六小屋はすぐに見えた。しかし見えてからが意外に長くなかなか到着しない。1時間ちょっと歩いてやっと双六池のたもとの双六小屋に着いた。
笠ヶ岳への稜線 弓折岳山頂(ハイマツの道の先) 雪渓跡
双六小屋(後ろは鷲羽岳) 笠ヶ岳 双六岳山頂手前の平坦地
早速テントの受付をして、テント設営をして一休みした。疲れてはいたが明日の天気が分からないので、本日中に双六岳に登っておこうと思いサブザックに必要最小限の荷物をつめて出発した。道は双六小屋の裏から始まり、いきなりの急登を進む。傾斜が緩み平になったところで三俣蓮華岳に向かうナカミチ分岐にぶつからる。再び急登を登り平らな原を進むとその先に双六岳山頂がある。山頂からは三俣蓮華岳、黒部五郎岳、鷲羽岳、水晶岳など北アルプス最奥の峰々が見渡せる。いずれはこの稜線の裏銀座コースを縦走してみたいものである。来た道を小屋まで戻り、ビールを少し仕入れてテントに帰った。わずかなアルコールであったが睡眠不足と疲労ですぐに睡魔に襲われ、午後4時過ぎには寝てしまった。
双六岳山頂より槍ヶ岳 三俣蓮華岳への稜線 薬師岳
水晶岳方面 黒部五郎岳 樅沢岳と双六小屋

【登山コース】9月20日
双六小屋[6:20]→鏡平山荘[7:32]→秩父沢[8:49]→ワサビ平小屋[9:38]→林道ゲート[10:27]→駐車場[11:35]
前日は早い時間に寝入ったが、夜9時ごろに1度目を覚ましたきり、朝の3時過ぎまで再び寝入ってしまった。3時ごろに目覚めると雨が降っている音がしていた。今日は基本は帰るだけなので、日の出も見られないので雨が止むまでテントにいようかと思いうとうととした。それでも5時半になっても止む気配がなかったので諦めて朝食のアルファ米を食べて雨の中テントを撤収した。雨自体は外で作業をしてみるとそれほど強いものでなかった。しかし、テントは水を払ってもかなり水が含まれているせいか登りよりも重かった。天気が良ければ登ろうと思っていた樅沢岳も止めて前日の来た道をひたすら下った。雨は鏡平で止み、ここで雨具も脱いだ。実はこの雨具は半年前に新調したゴアテックスのものだったが幸い今まで雨に降られなかったので、今回が初めての使用となった。ゴアテックスは予想以上に通気性が良く以前の雨具に比べて快適だった。その上新しいので水滴は浮き上がり叩くだけで雨水は跳んだ。長い下りに腿の筋肉は悲鳴を上げそうだったが、どうにか新穂高温泉にたどり着いた。しかしここから車道歩きが延々と1時間以上ありこれにはかなりうんざりしながらの歩きとなった。帰りは安房トンネル入口の平湯ICまで戻り、平湯温泉バスターミナル3階にある展望風呂で汗を流して帰路に着いた。高速は吉井、嵐山小川間で30キロの渋滞だったので、松井田妙義ICで降り一般道を帰った。
双六池とテン場 霧に覆われた槍ヶ岳 鏡平山荘
シシウドヶ原付近から見下ろす 小池新道入口の橋 新穂高温泉
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