高檜山 高檜山
群馬県みなかみ町 板沢山(1,147m)、高檜山(1,315m)
【登山日】 2010年 1月30日
【登山コース】 石神峠[9:35]→玉原線18号鉄塔[10:02]→1033m峰[10:34]→玉原線16号鉄塔[10:48]→[11:12]板沢山[11:27]→1228m峰[11:56]→[13:26]高檜山[14:08]→板沢山[15:30]→石神峠[16:44]
年が明けてから雪のある山ばかりに登っている。生まれ育った渋川付近は雪が少なく、群馬県北部や新潟県の人達のようにもう雪はヤダという気持ちはなく、どちらかといえば、天気のいい日の雪山は好きである。したがって、今回も雪のある山を選んだ。数年前に登った板沢山経由で高檜山に登ってきた。
石神峠 玉原線18号鉄塔 雪の稜線
高檜山は板沢山に登って以降いつかは登ろうとネットでいろいろな記録にあたっていた。コースとしては水上駅裏から稜線に沿うもの、小日向沢の林道を詰めて登るもの、『群馬300山』と同じように奈女沢鉱泉から周回するもの、奥利根スキー場から向山を経て稜線伝いに登るものなど結構バリエーションがあった。距離が短いのは奈女沢鉱泉からだろうが、奈女沢鉱泉に駐車が出来るか不安であったし、シーズン中のスキー場を歩くのもいろいろと面倒がありそうだし、水上駅付近からの林道も稜線の取り付きも秋に偵察したが良く分からない部分もある。という事で少し距離は長いが一度歩いている板沢山からの道が安全策に思えたので、石神峠に向かった。
大きな赤松 1033m峰 玉原線16号鉄塔
石神峠にはもうすでに数台の駐車車両があった。以前はマイナーな山だったが、『群馬300山』の影響かだいぶ人が入っているようだった。今回板沢山へは大沼集落の林道を使わず、石神峠から見える玉原線19号鉄塔の西側の適当な地点から取り付き稜線に登った。もうすでに先行者の踏み跡が雪の上についているし、前回の記憶もあるので迷うことなくどんどん進んでいった。歩き始めて体が暖まってきたあたりで玉原線18号鉄塔に到着した。今回は踏み跡があるだけでなく、前回より赤テープや青いビニール紐がコースのそこらじゅうにあって間違う事もない。歩き始めて1時間で板沢山までで一番間違いやすいともわれる1033m峰に着いた。ここはこのまま稜線沿いに進まず左に曲がって大きく降りる。ここにもそこらじゅうにマーキングがされている。ここから大きく下ったあとは何回かのアップダウンを繰り返すと玉原線16号鉄塔に出た。ここから少しで板沢山である。板沢山山頂手前は前回と同じように、こちら側に向かって雪庇が出っ張っていたが、先行者が切れ目をつけていたので難なく登る事が出来た。
板沢山山名板 板沢山山頂付近の雪庇 板沢山からの稜線の雪庇
ほとんどロスなく板沢山に到着する事が出来たので予定した2時間もかからなかった。この板沢山山頂は奈女沢鉱泉をぐると巻くように稜線が連なる一つのピークになっている。西方向に尾根を降りれば奈女沢鉱泉に向かう。東方向に稜線伝いに進めば今日の目的の高檜山に向かう。地形図で高檜山を確認すると右の稜線上の2つのピークを越えた先の、板沢山から北側に見える三角形の綺麗なピークのようだった。板沢山から先は未知の領域である。稜線の右側には雪庇がせり出しているので稜線の左側を歩く。こちらの雪は谷川岳方面からの風に飛ばされて雪庇の方に寄っている。そのため雪も少なく地面が見えているところもある。安全で歩きやすいが、冷たい風がもろに当たり寒い。やがて稜線は広がり1228m峰へのなだらかな登りとなる。それと共に雪の量も増え、歩き辛くなってきたのでワカンを履いた。すると前方からこんなマイナーな山を歩いている人が来た。話をしてみるとどうやら踏み跡をつけた先行者だった。この方はすでに高檜山まで行ってきた帰りだった。普段は『これから高檜山までどのくらいかかりますか』などとは聞かない。山は人によって歩くスピードが大きく違い、あてにならないからである。しかし今回は出発が遅かったので高檜山まで往復する事が可能か不安があったこととこの方のペースが私と似ていたことがあった。その答えは『約1時間』とのことだった。実際には、行きに1時間半、帰りに1時間かかったので、帰りの時間から返事をしたか、私の方が遅かったのかもしれなかった。
1228m峰付近 高檜山 高檜山への登りから板沢山
1228m峰から下り次のピークへ向かうところで先ほどの先行者のトレースは分岐していた。行きと帰りでコースを変えたようだった。一つはピークを巻き。もう一つはピークに向かっていた。どちらにするか迷ったが、巻き道を選んだ。しかしこの巻き道コースは急斜面の柔かい雪道をトラバースするのできわめて歩き辛かった。これは素直にピークを越えた方が楽だった。巻き道がやっと終わり、鞍部から高檜山に向かって最後の登りに入る。この稜線も雪庇だらけでそれを避けながら登る。ここまで順調に来たが、この登りは遠目に見たよりもきつく、疲労も溜まってきたのでゆっくりと休み休み登った。天気も良く、南側の視界が開けているので、眺めも素晴しくきつい登りも少し癒される。高檜山の山頂にたどり着くとそこは狭く2枚の山名板が付けられていた。最後の登りでかなり疲れたので、お湯を沸かしラーメンを作って、私としてはかなり長い休憩をとった。高檜山の山頂は、北側は樹林でその間から谷川岳方面が雪に覆われて見え、南側は樹木がなく赤城山、三峰山、そして板沢山からの稜線がはっきりと見えた。
高檜山への最後の登り 高檜山山名板 高檜山山頂
帰りはあっという間に高檜山から下り、最初にピークを巻かずに登った。ここは西北側に視界が開け、尼ヶ禿山、武尊山などが綺麗に見えた。しかし、暗くなる前に出来れば5時前に登山口まで戻りたいと思っていたので、あまりゆっくりせずに先を急いだ。かなりのハイペースで下ったのでどうにか日没前に登山口に到着する事はできた。今回は距離が往復12km弱あり、その上雪の上を歩くということでかなり疲れたが、天気にも恵まれ充実した雪山歩きとなった。
尼ヶ禿山 武尊山 吾妻耶山(ノルンスキー場)
TOP 記録 2010 群馬の300山
inserted by FC2 system