中ゴー尾根 中ゴー尾根
群馬県みなかみ町、新潟県湯沢町
【登山日】 2009年10月 4日
【登山コース】 登山口[7:50]→二俣[9:00]→[12:31]森林限界[12:53]→肩の小屋[13:12]→穴熊沢避難小屋[14:00]→二俣[14:56]→登山口[16:12]
ネットの情報では谷川岳の紅葉が良いらしい。そこで谷川岳に出かけることにしたが、表からのオーソドックスなコースでは混雑が予想される。そこで、谷川連峰では私がまだ未踏で、あまり人のいない宝川温泉から朝日岳、中芝新道、平標新道から平標山などたくさんのコースが候補として考えられた。その中で暖かい時期にはヒルが多くて歩きづらい谷川温泉からのコースを選んだ。登りは中ゴー尾根を行き、下りはいわお新道を歩く計画で出かけた。朝、家を出るときから天気は不安定で、車のフロントガラスには雨粒が少しあった。それでも天気予報通り天気は回復し始め、水上山荘裏の駐車地に着く頃にはときどき日がのぞくようになった。谷川温泉に入ってから工事現場脇の駐車地までは分かりづらく、少し時間がかかった。それにその先の登山口へも道が悪そうで入る気にならなかった。(実際歩いてみると登山口まで車ではいる事が出来たようだった。)支度を整え出発した。
登山口 登山道 危なそうな橋
沢に下りた道(岩には鎖やロープが) 二俣 中ゴー尾根取り付き
この駐車場付近には登山届の箱やヒル避けの塩水なども置かれていた。林道をしばらく歩くと物置のような小屋があり、その右を登ると登山口と思われる場所に「谷川岳 谷川自然薬草園 ⇒」の看板が立っていた。この付近に地図では東大寮があるらしいがどこにあるのかよく分からなかった。ここからしばらくは川に沿った平坦な樹林の中の道を歩く。途中に4か所ほどパイプで組まれ上に木の板が渡された橋がある。1か所は完全に崩れて高巻く道を進むが3か所は危なそうな橋を渡る。足場は冬の雪で大きく曲がっているところもあり、板は少し痛んでいたり、濡れているせいか滑るところもあった。30分ほど歩いたところで一旦川に下りる。道はペンキで所々に方向が書かれ迷うことはない。また、川の左岸にはロープや鎖も付けられていた。牛首を過ぎ、ダルマ岩を過ぎると再び左岸に登り大きく高巻いて降りると二俣に到着した。ここから中ゴー尾根といわお新道が分岐する。ここからしばらくで急登の中ゴー尾根に取り付くことになるので、ここで休憩をとった。見上げた幕岩、中ゴー尾根方面の上部は霧に覆われこれからどのくらい登らなければならないのかは分からなかった。
急登にはロ−プも 左手に見える沢 見晴台
登山道 岩場の登山道 厳しい登り
二俣から沢沿いにしばらく進むと再び沢が分かれている。この2つの沢の間が中ゴー尾根のようだった。よく見ると刈り払われた取り付きには「中ゴー尾根入口」の標柱が立っていた。ここからはロープが掛けられていたり、木の根につかまったりのすごい急登が続く。1時間ほどあごが上がるような急登を登り続けて、ヒノキと松の平坦な場所に着いた。ここが見晴台と呼ばれている場所なのだろうか。今日は上部が霧に覆われているが、ここからの眺めは良く、左には幕岩方面の沢の下部も見えるし、右手にも沢も見える。ここで一休みするが、中ゴー尾根は恐るべき厳しい登りである。ここから少し下り、再び樹林の中に切り開かれた登山道の厳しい登りを行く。休憩を入れながら1時間半ほど歩いたところで、今日初めて出会う登山者が上部から降りて来た。話を聞くとこの上部まで行ったが天候がすぐれず諦めて降りてきたとのことだった。ガイドブックには、この中ゴー尾根は下りには適さないとあったし、実際登ってきた感じでも降りたくない尾根だったので、この登山者に大丈夫ですかと尋ねた。すると彼は下りに登りと同じ時間はかかるかもしれないですねと言って下って行った。ここからは岩場のヤセ尾根となり、いくつかの小ピークを越えていく。相変わらず天気は回復せず、辺りはガスに覆われていたので高度感をあまり感じることはなかった。この付近は紅葉も素晴らしく晴れていれば素晴らしい眺めなのだろう。この岩場には鎖が設置されたところもある。取り付きから3時間以上登ったところで突然ガスが切れて県境稜線が現れた。やっと中ゴー尾根の厳しい登りから解放された。どこまで登るのか先も見えず、ひたすら急な尾根を登るのは本当に疲れた。県境稜線で昼食休憩をとりゆっくりと休んだ。今日はストーブを持ってきたので、久しぶりにお湯を沸かしラーメンを作った。
紅葉 県境稜線 稜線との合流点
一の倉岳方面 ハクサンイチゲ(狂い咲き?) 肩の小屋
ガスは時々晴れたので、一瞬ではあるが一の倉岳方面が見渡せた。県境稜線の合流点からはひとつピークを越えるとガスの中に肩の小屋が見えた。また、一瞬ガスが切れた時にトマの耳が見え、人がこぼれんばかりに混雑していた。これでは谷川岳のピークを踏むのはよそうと考え、肩の小屋からはすぐに天神尾根を下った。天神尾根には老若男女が溢れ混雑していた。それでも穴熊沢避難小屋の少し手前までは、先行者を追い抜き順調に下ったが、そこからは大渋滞になって30分ほどかかってしまった。どうやら2か所ほどロープが設置された場所があったせいらしかった。仕方がないので、尾根の紅葉や振り返り谷川岳などを撮影したりして待ち時間をつぶした。避難小屋からは天神尾根を離れ、いわお新道を下った。先ほどまでの喧騒とは打って変わっていわお新道に人影はまったくなく静かな下りとなった。今までのストレスからかなりの速度で下り始めたが、二俣に合流する手前あたりで、厳しい登りと速足の下りのせいか腿の筋肉に負担がかかり、筋肉痛になりそうな感じになってしまった。この後はゆっくりと歩いて登山口まで降りた。下山後は、すぐに入れる湯テルメ谷川に行ったが、ここも大混雑で、洗い場では人の後ろについて順番を待つほどだったので、体を洗いすぐに上がった。腿の筋肉痛はやはり次の朝には訪れ、階段を降りるのには手すりにつかまらないときつかった。3日たった今も少し痛みが残っている。恐るべし中ゴー尾根である。
天神尾根の紅葉1 天神尾根の紅葉2 いわお新道への入り口
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