蝶ヶ岳 常念岳
長野県安曇野市、松本市 長塀ノ頭(2,677m)
【登山日】 2009年 8月1日、2日
【登山コース】8月1日
三股駐車場[8:15]→登山指導所[8:30]→まめうち平[10:30]→蝶ヶ岳ヒュッテ[13:30]
前回の雨の三国山にもめげずに、前回と重なる友人を含む数人で最悪の天気予報の常念岳登山に向かった。予定は土日なので高速が休日特別割引で往復2000円で済む。友人たちと車内で天気予報を見ながら誰が雨男かなどと罵り合いながら5時に渋川ICを出発した。群馬県内では雨は降っていないが、長野県はこれよりも悪いらしかった。高速はやはり土曜日のせいか今までの早朝よりは少し混雑しているような気がする。まあそれでも早朝なので渋滞はなくスムーズに進む。豊科ICまで2時間と少しで着いた。ここからは豊科市内を抜けて三股に向かう。道はほぼ一本道で徐々に細くなり高度を上げていく。駐車場の少し手前の道で、脇の笹原から黒い小さな塊が転がり落ちてきた。最初は何か判別がつかなかったが、よく見ると小熊だった。すぐに笹原に駆け上がって行ったが、小熊がいるからにはその親もいるはずである。急に怖くなって駐車場に急いだ。熊に出会ったのが車の中でよかったが、熊は随分身近にいるようで怖い。
三股駐車場 蝶ヶ岳常念岳分岐 水量の多い本沢
駐車場まではほぼ3時間で到着した。駐車場はハイシーズンとはいえこの天候のせいか3分の1程度しか埋まっていなかった。まだ雨は降っていないもののこれから登る蝶ヶ岳方向は雲に隠れている。支度をしていよいよ出発する。今回はテント泊の予定なので普段の日帰り登山よりも荷物がだいぶ重い。駐車場からはゲートをくぐり、林道をゆっくり進む。道は沢沿いにある。15分ほど歩いたところに登山指導所があり、ここに登山届を出す。ここからいよいよ山道となる。しばらく進むと蝶ヶ岳と常念岳の分岐に出る。今回は初日に蝶ヶ岳に登り、次に日に稜線歩きをして常念岳に登る予定である。
吊り橋 力水 木の階段
蝶ヶ岳方面の道は沢に沿っているので、支沢からの流れもあり浅い渡渉もたくさんある。やがて本沢を2度渡るためのコンクリートとワイヤーでできた丈夫な吊り橋がある。これらを渡り進んで行く。今日は日差しはないが、気温は高く蒸してくる。すぐに上半身は汗で濡れてきている。今回は荷物が重いので45分進んでは15分休むといったゆっくりのペースで進む。沢を離れ始めると一気に登りの傾斜は増してくる。やがて登山道ははっきりとした稜線の急な登りになる。途中休憩をしながらここを登りあげると傾斜は緩み1916mのピークであるまめうち平に着く。
尾根上の登山道 霧に覆われ視界なし 登山道その2
まめうち平からはわずかに下り、比較的傾斜の緩い道を行くと再び傾斜が増してくる。この途中で3本目の休憩を兼ね昼食休憩を30分ほど取っているとついに空も我慢ができなくなってしまったのか雨が降り出してきた。この雨は本格的で止みそうな気配もないので合羽を先週に続いて着ることになった。荷物も重く、急な登りなので幾らゴアとはいえ蒸して汗が滴る。雨の降る急坂を黙々と登り続けていると今度は上の方で雷の音まで聞こえ始めた。雷雨になるようなてんきではないのだが、時々音が聞こえた。山頂直下のお花畑を抜けて、ついに蝶ヶ岳ヒュッテ手前のピークに着く。ここで突然頭の上に雷鳴が響いた。驚いてしまい急いでヒュッテに駆け込んだ。
まめうち平 雨に煙る森 蝶沢
ヒュッテで天気のこともありテントにするか小屋泊まりにするか相談をしていると小屋の方は親切に天気予報を教えてくれた。雷はその後鳴らず、どうやら心配なさそうであった。それに小屋の素泊まりが6000円と聞き、せっかくここまで重たい思いをしてテントと食料を運んできたのだからテントを幕営することにした。しかし雨の降りはさっきより強かったので、しばらく小屋に逃げていて、降りが弱くなったところで幕営することにした。雨は1時間ほどで弱くなったので、そこで強い風にあおられながらどうにかテントを張った。もう一旦暖かいところに入れば動く気もなくなるので、山小屋で買ってきたビールを飲みながら、夕食を作り、食べ終わると5時には皆寝てしまった。
ヒュッテ分岐 蝶ヶ岳ヒュッテ
【登山コース】8月2日
蝶ヶ岳ヒュッテ[7:40]→三股駐車場[10:35]
夜は一時期雨も止んだが、その後明け方には再びテントを殴るような横なぶりとなり幾度か目も覚めた。予定では3時起床の5時出発であったが、あまりに強い雨降りに皆気持ちが萎えてしまい、結局今日は昨日の道を戻ることになった。そうなれば時間はたっぷりあるので3時から2時間遅れの5時起床となった。再び眠りにつき、5時に起きた。ほぼ12時間寝たので目覚めよく起きた。そして、朝食を作り、食べ終えた頃雨が小降りになったようなので、テントの外に出ると今回唯一の眺望を得ることができた。それは時間にして20分ほどで、常念岳や槍ヶ岳などを見ることができた。これらを写真に納め、小屋のトイレに行って戻ると再びテントをなぶる雨となってしまった。雨が小降りになってからテントを撤収しようと待ったが雨は止まず、結局雨の中たたみ下山した。結果としては蝶ヶ岳の山頂にも行かなかったので、長塀ノ頭が到達点となってしまった。下山中も雨は止むことなく降り続け一日中降っていた。下山後着替え、降りる道の途中にあった「ほりでぃー湯四季」に蝶ヶ岳ヒュッテで貰ってきた割引券を持って寄った。(1人100円割引で400円)ここの湯に浸かり、まさに生き返った気分となった。時間はたっぷりあったので昼食をとりながらゆっくり帰った。それにしても今年の夏はこないのだろうか。2回続けての雨降り登山はもういやだ!!!!
穂高岳、槍ヶ岳方面 常念岳方面 蝶ヶ岳ヒュッテ
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