浅草岳 浅草岳
新潟県魚沼市、福島県只見町 鬼ヶ面山(1,465m)、浅草岳(1,586m)
【登山日】 2009年 5月28日
【登山コース】
六十里越トンネル口[7:30]→マイクロウェーブ[8:13]→南岳[9:07]→鬼ヶ面山[9:34]→狢沢カッチ[10:30]→前岳[11:04]→[11:14]浅草岳[11:32]→鬼ヶ面山[12:59]→六十里越トンネル口[14:27]
5月の山歩きは、雑事に追われて近場のなじみの山ばかりであった。未知の新しい山に登りたいという欲求が満ちてきた。28日は、久しぶりに平日の休みという事でどこに行こうかと考えていると、どこも天気が思わしくない。唯一、新潟方面は晴れるとの天気予報に、以前からヒメサユリの季節にと温めていた浅草岳が思い当たった。まだヒメサユリには早いがどうしても登りたい気持ちが勝ち、出かけることにした。平日なので残念ながら1000円高速の恩恵には与らないが、通勤割引を利用すれば半額になるので、家を5時に出発した。高速道路はトラックも含めてほとんど車はなく、ガラガラの空いた状態だった。予定通り6時過ぎに小出ICをおり、小出から六十里越トンネルまで1時間ほどで到着した。六十里越トンネルの登山口には2,3台の駐車スペースがあり、更に道路反対側にはもっと広い駐車スペースがあった。平日なので誰もいないのではと思っていたが、すでに地元の長岡ナンバーが1台駐車されていた。
登山口 分岐のツバキ 新緑の登山道
マイクロウェーブ 鬼ヶ面山方面 裸山
登山口に車を停め、支度をして出発した。天気は曇りで天気予報よりは悪い。登山口から溝のように掘られた登山道の急な道を登り、道が水平に近くなったところで分岐する。ここは案内に従い右に進む。この道は送電巡視路らしく途中に送電鉄塔への分岐が数ヶ所あった。しばらくの間、ほぼ水平に巻いて福島県側に進むと今度は左に上がる分岐に出る。この辺りには椿がたくさんあり、赤い花が咲いていた。分岐からは再び急な登りとなり、やがてマイクロウェーブの反射板が2基設置された広く平らな場所に出る。ここで一休みするには都合にいい場所だが、まだ歩き始めて1時間も経っていないのでもう少し歩く事にした。ここからは正面にこれから登る鬼ヶ面山方面の山並みが見え残雪も結構あるようだった。マイクロウェーブから平坦な刈り払われた道を進むと右に3基連なった送電鉄塔があり、反対側には裸山という名が納得できる茶色い地肌がむき出しの山が見える。その先で分岐となり、浅草岳へ行くには右に入る。
ショウジョウバカマ ツバメオモト カタクリ
残雪 残雪の斜面(後は田子倉湖) 南岳
しばらく進んで、適当なところで最初の休憩をした。天気はときどき日が差すことはあるがほぼ曇りである。それにだんだんと風も強くなってきた。休んでいると以前同じ時期に守門岳に登ったときのように虫が寄ってきてうっとしかった。この辺りには、ショウジョウバカマ、ツバメオモト、カタクリなどの群生が見られヒメサユリはないもののなかなか目を楽しませてくれた。やがて夏道を隠すような残雪にぶつかり、慎重に方向を確認しながら進んだ。南岳手前の残雪斜面ではかなり急な雪面を歩いたが、帰りに見ると僅かな雪面を歩くだけですぐ脇が夏道になっていた。この斜面を登るときが吹さらしのせいか強い風をもろに感じた。しかし、危険なほどのものとは感じなかった。ここからは右側の切れ落ちた稜線歩きとなる。慎重に進み南岳に着くと登山口の車の人らしい方が休んでいた。風も強いので今日はここで引き返すと話していた。その話に私も少し不安ではあったが、風が切れ落ちた崖側から吹いていた事と体を揺らすほどの強さにはなっていなかったので、とりあえず行けるところまで行く事にして進んだ。
イワカガミ イワウチワ 南岳
鬼ヶ面山山頂 タムシバ 浅草岳と切れ落ちた稜線の道
南岳の前後は登山道が吹さらしで風をもろに受けたし、道も細く切れ落ちていたが、その先は両側を低い木に囲まれた道が続いたので遠目に見たよりはずっと安全で恐怖感もなかった。予想していたよりも鬼ヶ面山までは短時間で歩く事が出来た。鬼ヶ面山で休憩した後は、これから進む稜線を見ると右に鋭く切れ落ちた稜線の上に細く、左右に曲がりながらアップダウンを繰り返し、一本の登山道が浅草岳まで延々と続いていた。見た目よりは恐怖感もなく歩けるが、昇り降りはかなり急である。途中にはシラネアオイがたくさん咲いていたが、写真に撮ったハクサンイチゲはそれひとつだけであった。最後の長い登りを終ると残雪に覆われた斜面に出る。下には木道が少し現れていた。ここがどうやら前岳らしかった。残雪の上を歩き、木道を通りピークに立つとそこが浅草岳の頂上であった。天気は少し薄日も差すようになってきたが、まだ風は強く昼食を摂るには風の凌げる場所を探した。山頂には季節外れの平日のせいで誰もおらず、貸しきり状態だった。山頂から南には駒ヶ岳や中ノ岳、荒沢岳などが残雪を纏って見え、遠くには燧ヶ岳も見えた。また北にはすぐ手前に守門岳も見えた。また眼下には田子倉湖が見えた。
シラネアオイ ハクサンイチゲ 前岳から見た浅草岳
浅草岳山頂 前岳 山頂から見た田子倉湖
頂上で風を凌いで昼食を摂っていると今日もう数度目となる蛇が現れた。新潟の登山では頻繁に蛇に出会うが、今回はそれにも増して蛇だらけであった。蛇はあまり得意ではないので、ここまでいると少し閉口してしまう。帰りは相変わらず風が強いので、稜線は慎重に進み下山した。浅草岳へは北から登れば2時間ほどで登れるコースがあるが、この鬼ヶ面山を経るコースは大変ではあるが、景観と眺めは最高でとても面白いコースだと思う。帰りは高速が通勤割引になるようにSAで時間をつぶし帰った。
守門岳 南岳前後の切れ落ちた道1 南岳前後の切れ落ちた道2
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