沼上山、三ヶ峰 三ヶ峰
群馬県片品村 沼上山(1,534m)、三ヶ峰(2,032m)
【登山日】 2009年 3月21日
【登山コース】
サエラスキー場駐車場[7:23]→[8:27]沼上山[8:45]→[10:42]三ヶ峰[10:50]→沼上山[12:22]→サエラスキー場駐車場[12:56]
以前から行ってみたいといろいろな可能性を探している山がある。それは日光白根山の隣にある笠ヶ岳である。昨年は香沢林道から六軒山に登り調べてみたが藪がすごいらしく難しいようである。さらに残雪期に沼上山から三ヶ峰経由で行く記録が、「群馬山岳移動通信」にある。そこでどの時期が良いのか、どんな道具が良いのかなど雪山の経験が少ない私としては確認を兼ねて沼上山付近を歩くことにした。この3連休は残念ながら雑用が重なり、土曜日の早い時間しか山歩きが出来ない。そこで早起きをしてサエラスキー場から沼上山、三ヶ峰、峰山と歩こうと計画したが、朝寝坊をしてしまい峰山まで歩くことが出来なくなってしまった。
ゲレンデ最下部 スキー場と武尊山 リフト最上部
家を出るのが遅れてしまいサエラスキー場の駐車場に着いたのは7時をかなり過ぎていた。駐車場にはスキー客と思われる車が、既に10数台停まっていた。この駐車場もであるがここに来るまでも雪はほとんど見あたらなかった。こんな状態でスキー場は大丈夫なのだろうかと思いながら支度をして出発した。まだセンターハウスは開いていなかったので、ホテル側の階段を上りスキー場のゲレンデに出た。ゲレンデは中央部にはスキーが出来る雪があったが、脇の方は既に地面が見えていた。リフトが動き出すのは8時過ぎらしく、スキー客も従業員もいないスキー場は静まり返っていた。取りあえずスノウシューを持って来たが、脇を歩けば雪の上を歩かずに済むし、スキー場の雪面は堅くスノウシューは不必要だった。1本目のリフトを登り、二本目のリフトのゲレンデを登っていくと従業員が準備をするためにスノウモービルに乗って上がっていった。ネットなどでは、スキー場では登山届けを出せとかゲレンデを歩くなとかいろいろ面倒くさいことを聞いていたので、少し緊張したが何も声をかけられなかった。もしかしたらスノウシューを持って歩いていたので、それがスノウボードに見えたせいかもしれなかった。3本目のリフトは急斜面を登るコースもあったが、雪面は滑るので緩斜面を登った。この緩斜面の途中からは、正面に武尊山、その脇には岩鞍スキー場そして白い至仏山が見えた。さらに開けてくると赤城山そして浅間山も見えてきた。天気は予報通り最高の晴天で、展望は素晴らしい。リフト最上部に到着するといよいよリフトが動き出したらしくモータの音が聞こえた。沼上山の山頂はこのリフト最上部のすぐ脇のピークなので登った。山頂には標識もなく、三角点も雪に覆われ確認できるものはなかった。ここでスキー場側の眺めを楽しみながら休憩した。
沼上山頂上 三ヶ峰への尾根 波打つ雪面(正面に三ヶ峰)
途中のピーク 至仏山 燧ヶ岳
沼上山からは地形図とコンパスで方向を確認して三ヶ峰に向かった。雪面はこの尾根に進んでも堅く締まっているのでやはりスノウシューはいらなそうである。今までは手で持ってきたが、ここでザックにくくり付けて背負っていくことにした。雪の上には獣のの足跡の他に最近ここを登った人のトレースもあった。最初は広くて緩やかな斜面を登っていく。途中に開けた斜面があり、雪庇があったらしい稜線は雪面が波打っていた。さらに進むと1,622m峰らしいピークに着いた。この辺りから木には新しい赤い布が何ヵ所か付けられていた。ダケカンバの樹林を過ぎ自然林に入ると少し雪を踏み抜くことが増えた。それでもトレースの上に沿って歩けばそれほどでもなかった。やがて三ヶ峰手前の急な登りになると雪が柔らかいのか踏み抜けが増えたので、スノウシューを付けてみたがしばらくで尾根が細く急で、樹林も深くなってスノウシューでは歩き辛くなってきたので、ここにスノウシューをデポして行くことにした。今日はスノウシューではなくてワカンを持ってきた方が良かったようである。三ヶ峰の手前でトレースは脇の眺めが良い場所に向かっていたので私もそちらに向かった。ここからは尾瀬の至仏山から燧ヶ岳、四郎岳、燕巣山、日光白根山、錫ヶ岳、笠ヶ岳と見事な展望が広がっていた。展望を写真に納め、少し登ると三ヶ峰山頂にすぐに到着した。山頂には2種類の山頂標識が付けられていた。山頂は樹木に覆われて展望は得られなかった。踏み跡は峰山方面に付けられていたので、もしかするとこのトレースの主は峰山まで足を伸ばしたようだった。ここで笠ヶ岳への道も確認した。時間がもっとあれば笠ヶ岳にも出かけてみたいのだが、それは今後に残すこととなった。今日は早く降りなければならないので、山頂ではおにぎりを1個頬ばりすぐに下山することにした。
日光白根山 笠ヶ岳、錫ヶ岳方面 三ヶ峰山頂
もう一つの山頂標識 帰りにもう一度三ヶ峰を振り返る 至仏山から燧ヶ岳への山並み
下山して、途中のスノウシューをデポした地点からすぐに登ってくる登山者に出会った。まさかこんな無名峰で登山者に会うとは思っていなかったので少し驚いた。夫婦らしい2人連れで、三ヶ峰まで行くとのことだった。いろいろ話しているとかなりのベテランらしく昨年の残雪期には香沢林道から1泊で笠ヶ岳に登ったとのことだった。また、この人たちはスキー場を登っている途中でパトロールに会い、登山届けを出したり、リフトで登らされたりして遅くなったらしかった。来た道を忠実に下るが朝よりも気温が上がったせいで踏み抜く場所もあった。リフト最上部に到着して、ゲレンデを歩き始めるとスキーヤーの女性が話しかけてきた。山に興味があるらしく私の格好を見て、三ヶ峰の話やゲレンデから見える山の山座同定など質問をしてきた。さらにゲレンデを下ると1本目のリフト付近でスキー場の人らしい方から話しかけられた。先についていた三ヶ峰へのトレースは一昨日に登った人のものとのことだった。スキー場の急斜面は中央部で雪が禿げていたので、いつまで営業するのか質問をすると今年はもうしばらくで営業は出来なくなるのではないかと言っていた。下山後は鎌田方面に下り、寄居山温泉センター(500円)で汗を流し、今日は祝事があるので支度を着替えて帰った。天気も良く、眺望も素晴らしく、そして何れは行ってみたいと思っている笠ヶ岳への足掛かりも出来て大満足の山歩きであった。
TOP 記録 2009 群馬の300山
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