大行山 田代原
群馬県片品村 標高 1,780m
【登山日】 2009年 2月22日
【登山コース】
戸倉スキー場[6:30]→富士見下[7:49]→田代原[9:03]→[11:09]大行山[11:29]→田代原[12:05]→戸倉スキー場[13:11]
ここ1ヶ月の間仕事と天気に阻まれて、山へ行くことが出来なかった。日曜日の天気予報を見ると群馬県北部は午前中晴れるとのことなので、久しぶりにスノウシューで雪山を歩くことにした。目標は尾瀬の大行山である。
戸倉スキー場 雪を被った川 夏道とスキーのトレース
山歩きは午前中で完了しようと早朝に家を出た。片品村鎌田の電光掲示の温度計は午前6時に通過した時点でマイナス12度を表示していた。今朝は実に寒い。道に雪はあまり見られないが、戸倉スキー場手前は何ヶ所かアイスバーンとなっているところがあったが、問題なくスキー場の駐車場に着いた。以前は有料だった戸倉スキー場の駐車場は数年前から無料になっている。もうすでに駐車場には30台程度が朝からスキーやボードをするために来ている。早速、防寒のための完全装備をして出発する。スノウシューは体重が重いので、沈みこみを減らすためのエクステンションを付けた。そのため、持って歩くには大きくてがさばる。これが原因でスノウシューはここ数年あまり使わなかったのだが、最近深雪の上をカンジキで歩いたところ、操作性や携帯性はいいのだが、沈み込みすぎてラッセルするのが大変だった。そこで性能比較しようと今回はスノウシューで出かけた。
富士見下公衆便所 登り斜面 雪に覆われた夏道
ホテル前の道をまずは富士見下に向けて歩く。ここには山スキーで入った人のトレースがずっとついていた。スノウシューでこれを辿るには、幅がなく少し歩きづらいが、全くの新雪を歩くのよりはマシなのでこれを辿った。川は雪を被っているしそれなりに雪は深いのだが、先日知人に聞いた話では今年の尾瀬は雪が少ないとのことだった。1時間ちょっとで富士見下の公衆便所のある広場に着いた。ここまでは谷間の日陰道を歩いてきたが、これから登る斜面には朝日が当たり、空は青く天気は上々である。ここで水分補給をし、体も温まってきたのでレイヤーの調節もした。スキーのトレースもここの手前で途切れていた。いよいよコンパスと地図を出してルーとファインディングである。雪ですべて覆われトレースもなく、夏道も雪の下なので、十二曲がりをショートカットして真直ぐ北に向かう進路を取り、斜面を登り始めた。何度か夏道を横切り高度を上げた。やがて斜面の傾斜が急になり、ショートカットが厳しくなったので夏道を辿った。地図上の登山道で大きく戻るヘアピンカーブからは、再び夏道を離れ田代原まで真直ぐに進んだ。
田代原から大行山へのカラマツ林 1752m峰への登り 燧岳とアヤメ平方面
田代原は、何のトレースもないヴァージンスノーに覆われていた。その上にスノウシューでトレースをつけるのは実に気持ちがいい。スノウシューは急な傾斜の登りは歩きづらいが、こんな傾斜のない湿原を歩くのにはとても便利である。天気も良くて暖かくなってきた。この気持ちのいい湿原で水分補給をして一休みした。田代原からは西側のカラマツ林に入り、1752m峰を目指す。地形図で沢状になっているところを辿るのが分かりやすそうだったので、その道を進む。途中急傾斜な場所ではスノウシューでは難儀する場所もあったがどうにか1752m峰の脇まで登り上げた。後ろには荷鞍山からアヤメ平方面が大きく見えてきた。アヤメ平の横には真っ白な燧岳も顔を覗かせていた。
荷鞍山(左) 至仏山 尾瀬笠ヶ岳
1752m峰と大行山の鞍部のダケカンバの林を抜け、大行山への登りにかかる。登りの途中に北側の展望の開けた場所があり、そこからはアヤメ平から横田代、中原山にかけてが雪に覆われ綺麗に見えた。更に登ると傾斜が緩み頂上台地に出る。雪の上には人の足跡はないが、ウサギや更に大きな獣の足跡が結構あった。ネットによれば山頂標識があるらしいので、とりあえず少し高いところを何ヶ所か歩いて探してみたが見つからない。山頂部の最も西側まで進み、下り始めまで行くと真っ白な至仏山が現れた。更に左には笠ヶ岳も見える。山頂標識は見つからなかったが、こんな至仏山が見られて大満足と思い来た道を戻ると、林の中に見落としていた標識があった。これを写真に収め、日当たりのいい場所でカップ麺を食べながら昼食休憩とした。
山頂標識 山頂付近 日光白根山
昼食を取った付近からは日光白根山方面の眺めが良く、錫ヶ岳から四郎岳、燕巣山までが見えた。帰りは来た道のトレースを辿りながら一部ショートカットをして下った。大行山と1752m峰の鞍部を登ったトレースよりも南側に行くと戸倉スキー場から戸倉の集落までを見ることができた。田代原からスキー場までは登ったトレースに忠実に下った。天気のいい日の雪山は最高に気持ちよく、1ヶ月間のストレスもすべて吹き飛ぶような山歩きとなった。
TOP 記録 2009 群馬の300山
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