富士山 五合目から見た富士山
山梨県富士吉田市、静岡県富士宮市 標高 3,776m
【登山日】 2008年 7月29日
【登山コース】
河口湖5合目[22:30]→六合目[23:07]→七合目[0:16]→本八合目[2:16]→九合目[4:01]→[5:18]山頂[6:00]→剣ヶ峰[6:35]→下山口[7:14]→河口湖5合目[9:40]
今回は、富士山の登山経験者1人を先達として、初めての富士山登山に挑んだ。経験者の予想通り、数人の高山病発病者が出て途中リタイアとなったが、幸いにも私は登頂する事ができた。それにしても富士山登山の異常さには驚くべき事が大変多かった。
6合目 途中の山小屋 家から河口湖までは、高速道路を利用して休憩1回込みで3時間半で到着した。圏央道が開通したので、乗り降りなしに来られるので早い。そこからは、富士スバルラインを1時間弱走り5合目の駐車場に到着した。我々の来た時間が富士登山開始のピークのようで駐車場はほとんど一杯になり、ツアー登山者を積んだ観光バスもたくさん停まっていた。一休みしてから我々も支度をし、いよいよ出発した。最初は、大きなおみやげ屋のビルの前を通り、舗装道を水平に進む。やがて舗装が終わり、少しのアップダウンのある砂ぽい道を進む。ここは榛名湖畔のように馬や馬車に観光で乗せているため馬糞が道に落ちていて臭い。左側には河口湖方面の夜景が広がっている。天気は思ったより良いのだが、私の持っているデジカメの自動モードでは夜景も空に広がっている天の川も撮ることが出来なくて残念である。先達がウォーミングアップのためにハイペースで歩いたので六合目の登山指導センターには30分ほどで到着した。ここまででも普通の山に比べて遥かに多くの人たちが登山をしていた。
6合目から先はいよいよ登山道らしくなってきた。暗い中をヘッドランプだけで登るので回りの景色はよく分からないが、前を登る人たちの明かりと上方の山小屋の明かりが見える。人が多いので誰かの後に付いていけば迷うことはない。今日は気圧のせいか最初から足が前に出ないバテ気味である。もしかして高山病になるのかなと考えながら仲間からやや遅れ気味で登る。7合目までは渋滞することもなくそれなりに進んだが、7合目でツアー登山の集団に当たったあたりから渋滞しはじめ、止まることも多くなってきた。バテ気味の私には都合がいい。しかし、夜明け前の最も気温が低くなる時間帯になってくると歩かないことでだんだん寒くなり、防寒着のフリース、ウィンドブレーカー、雨具と着込んでもまだ寒い。手袋を持ってこなかったことを後悔する。途中で休んでいても風が強く寒くてたまらない。8合5勺まで登って休んだところで、明らかに高山病の症状で数人がリタイアとなった。近くの御来光館で様子を見て、調子が悪ければさらに下って、我々が降りてくるまでどこかの小屋で待つこととなった。私はといえば特に高山病の症状もなくどうにか登って行けそうだった。
薄明かり 夜明け前 もう少しで日の出
ついに日の出 半分登った 完全に登った
8合5勺から先はさらに渋滞がすごくなり、停滞することも多くなってきた。9合目を過ぎた辺りで回りは薄明かりの状態になってきて、いよいよ日の出が近づいてきた。多少ガスは巻いているものの雲海の上に御来光が拝めそうである。頂上がガスの合間から見えるようになると登山道は完全な渋滞でほとんど進まなくなり、「割り込むな!」と怒鳴る人やロープの外を登る外国人に罵声が飛んだりとみんな苛ついていた。やがて御来光が見えると皆がそちらを向き静まり、写真撮影のために道脇によけるので少し進むことが出来た。明るくなると道の脇で横になったり、うずくまったりという人がときどき見えた。高山病なのに無理をしてここまで来たのかもしれない。頂上手前の鳥居をくぐるとついに富士山頂に到達である。神社脇の山小屋前も人人人で埋まっている。全く富士山登山は異常である。回りはガスだらけで展望は全くない。休憩をしながら朝食を食べたが、寒くて寒くて仕方なかった。もう下山したかったがもしかしたらガスが晴れるのではないかということもあり、右回りで御鉢巡りをすることになった。ちょうど半分廻ったところに富士山測候所がある剣ヶ峰がある。ここが富士山の最高点で本当の意味でに山頂である。山頂に来たときはそうでもなかったが、御鉢巡りで剣ヶ峰に登ると息が切れて少し頭痛もした。しかし、休憩するとすぐその症状はなくなったので高山病というほどのものではなかったようだ。ほぼ1時間で御鉢巡りは終わり、元の場所に戻った。トイレにはいると1回200円の料金徴収人が居て、外国人にもしっかりとした英語で話していた。
人人人 山頂神社 富士山測候所
残念ながらガスは晴れそうにもないので、下山することになった。下りは、登りとは違う道を下る。砂だらけのジグザグの道をひたすら下る。8合目手前まで来たところでガスが晴れはじめ、山頂も見えた。もう少し待てば良かったのかという後悔もあったが、寒くてもう1時間も山頂で待っては居られなかったのだから仕方がない。先達がリタイヤした人たちを小屋に迎えに行っている間、私たちが休んでいるとどんどんガスは飛び、夜中に登った道も山小屋も見えてきた。夜とは全く異なる風景だ。休んだ場所は登山道のほうだったので前を通る人を見ていたが登る人はほとんどなく夜中とは全く違った。やはり普通の山登りと同じように夜中ではなく朝早く登る方が良いのではないかと感じた。リタイアした人たちも山小屋で十分に睡眠がとれたようで元気になっていた。後は砂埃で鼻の穴の中を真っ黒にしながらひたすら下った。やがて6合目で下山道と登山道は合流し、5合目の駐車場まで戻った。我々が降りてくる時間が下りのピークのようで、登山同様人はたくさん下っていた。日本一高い山ということで登ったがもう一度来たいとはあまり思わないすべてが異常な山だった。
下山道からみた山頂 赤茶けた土と残雪 登山道と山頂
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