平ヶ岳 平ヶ岳
群馬県みなかみ町、新潟県魚沼市
下台倉山(1,604m)、台倉山(1,695m)、池ノ岳(2,082m)、平ヶ岳(2,141m)
【登山日】 2006年 9月 2日
【登山コース】
登山口[5:07]→下台倉山[6:49]→台倉山[7:41]→台倉清水[7:51]→白沢清水[8:29]→池ノ岳[9:47]→[10:14]平ヶ岳[10:54]→たまご石[11:27]→白沢清水[12:45]→登山口[16:02]
群馬県の山でありながらアプローチが長く、歩行時間も長いためなかなか挑戦できなかった平ヶ岳に登った。以前から登山ガイドやネット上で画像を見て、是非たまご石が見てみたいと思っていた山である。
早朝の燧ケ岳 稜線 自宅からは、高速道路を使い小出ICまで行き、352号線を奥只見方面に向う。途中からシルバーラインにのり、トンネルの中を走り銀山平方面に降りる。ここからはダムによるせき止湖の奥只見湖をくねくねと走る。朝が早いので真っ暗で対向車に会うこともない。そのときと突然黒い大きな影がヘッドライトの光の中に飛び出してきた。急ブレーキを踏み、熊かと緊張したが、大きなカモシカだった。その後も慎重に走り、鷹ノ巣に到着した。まだ暗かったので登山口探しに少し手間取ったが駐車場所見つけ、準備をし、出発した。周りは少し明るくなってきて歩くのには困らないが、まだ夜明け前で日は昇っていない。最初は沢沿いに進み、やがて岩場の稜線をひたすら登っていく。さすがに日本百名山の人気の山なので、こんな早い時間から前後に歩く登山者がいる。今日は長丁場になるのでまずは体慣らしをしながらゆっくりと進む。途中で後ろを振り返ると山の上の雲が赤くなり、いよいよ日の出である。下台倉山までは、細くて急な岩の稜線をひたすら登るため、もうすっかり汗だくでかなりきつい。日が昇り、高度を上げると尾瀬の燧ケ岳も左側に見えてくる。天気は良さそうだが、少し雲があり燧ケ岳の上にも少しかかっている。
台倉清水 池の岳 下台倉山に到着すると燧ケ岳の上の雲もなくなり天気は最高である。しかしまだ平ヶ岳は見えてこない。下台倉山から台倉山までは今までに比べて傾斜も少しゆるくなる。左側には燧ケ岳が見え続け、右側の樹林の切れ目からは平ヶ岳も時々見えるようになる。いくつかのアップダウンを経て台倉山に到着する。ここには三角点の標石もあった。台倉山から樹林の中に入り、しばらくで湿気っぽい台倉清水に着く。ここの指導標には、『鷹ノ巣5.6km、平ヶ岳4.9km』とあり、半分を過ぎたことに安心した。この後は樹林の中を進み、白沢清水を過ぎると樹林も開けてきて、見晴らしもいい。やがて樹林を抜け、笹原に出る。ここを登りあげると池の岳に到着する。ここからの見晴らしは素晴しく、しばらくの間眺望を楽しんだ。
平ヶ岳山頂 越後三山 池の岳から先は木道が敷かれ、笹と低木の間を進むと姫池などのある頂上湿原に飛び出す。正面には平ヶ岳の平らな頂上が見える。この景色は最高である。長い時間を歩いてきたせいもあるが、予想外の素晴しさにまさに感動である。まだ平ヶ岳に道もなく、藪を漕いで登った末にこの景色に出会えた深田久弥が羨ましくて仕方がないと初めて感じた。平ヶ岳へは、ここから一旦下り登りあげる。木道の途中を少し入ったところに平ヶ岳の山頂があった。これからもう何度も来ることはできないと思ったので、珍しく頂上標柱の前で記念写真を撮った。木道に戻り、さらに奥に進むことができたので行って見た。先は湿原になっており、その向こう側には、荒沢岳、越後駒ケ岳、八海山、中ノ岳など大きく見た。ここで眺望を楽しみながら昼食をとった。
荒沢岳 平ヶ岳からたまご石方面 平ヶ岳からはいよいよ今回の主目的であるたまご石を見るために来た道を戻った。池の岳と平ヶ岳の鞍部から分岐する道があり、それを左に進む。途中にはキャンプ場といわれる大きなすのこの板があった。ここから登り湿原の中を進むとついにたまご石に出る。これだ、写真と同じものが目の前にある。ほんとに不思議なものだと思いながらしみじみと眺めた。家に帰ってからこのときに撮ったたまご石の写真を見るとどれもガイドブックなどのアングルと同じだったのが面白かった。平ヶ岳は、今までの山歩きの中でも最高の満足度の部類に入るものなので去りがたいがが、下りもまた長丁場なので帰途に着く。
オコジョ たまご石 下り始めの池の岳に来たところで、オコジョを発見した。初めての出会いだったので驚いたが、静かに写真を数枚撮った。下りは登り以上に長丁場に感じ、最後の下りでは、筋肉が固まりそうになったので途中で柔軟体操をしながら下った。登山口に到着して、大満足の山歩きの充実感と疲労を感じた。その後は、再び長いドライブをして家まで帰った。
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