皿伏山・白尾山 白尾山付近から見た燧ヶ岳
群馬県片品村 白尾山(2,003m)、皿伏山(1,917m)
【登山日】 2004年 5月15日
【登山コース】
大清水[5:45]→一之瀬休憩所[6:20]→三平峠[7:18]→皿伏山分岐[8:00]→[9:18]皿伏山[9:35]→白尾山[12:00]→富士見小屋[12:45]→富士見下バス停[13:50]
まだ雪の残る尾瀬に行ってみたくなった。そこでインターネット上の登山記録やバスの運行予定表などを調べてみた。ちょうど5月15日が大清水ー富士見下間のバスの今年最初の運行日であることが分かり、今まで経験のない大清水から尾瀬沼に行くコースを選んだ。バスが富士見下午後2時10分が最終のため、あおちゅさんの記録を参考にして、朝4時頃に家を出た。途中の道は順調で大清水の駐車場には、1時間半くらいで着いてしまった。
大清水の植物園のミズバショウ 有料駐車場に車を止め、身支度を整えて、ミズバショウやリュキンカの咲いている植物園にちょいと寄ってから出発した。一之瀬休憩所ゲートのある大清水の登山口からしばらくは車の通れる林道歩きである。しばらく行くと奥鬼怒方面の分岐がある。さらに雪解けで水量の多い沢に沿って林道を進んでいくと観光地によくある茶店のような一之瀬休憩所がある。
三平峠 一之瀬休憩所を過ぎると橋があり、林道は直進しているが登山道は左の方に入っていく。ここには尾瀬の植生保護のために鳩待峠などと同じようにマットが敷かれていて外からの植物の種子の侵入を防いでいる。道は山道となり水量の多い沢の脇を進んでいく。ほとんどの所に木道が敷かれていて、高度を上げていくと残雪も姿をあらわしてきた。三平峠に近づくにしたがって眺めもよくなり、周辺の山並みが見え気持ち良い。また、峠の向こうの燧ヶ岳も木々の間から頂をのぞかしてきた。三平峠付近はまだ雪が数十センチあり、木道はまったっく見えない。
尾瀬沼と燧ヶ岳 尾瀬沼まであっという間に降りてしまった。湖畔の山小屋は人はいるらしかったが、まだ時期も早く閑散としている。やはり尾瀬沼を前にした燧ヶ岳の姿はすばらしく、しばらく見入ってしまった。沼のほうからモーターの音がするので見ると小型の船が静かな沼に音を響かせながら進んでいた。それ以外の音はほとんどなく。まさに静寂の中にある。沼沿いの木道は、残雪に埋もれてほとんど見えない。沼の一部もまだ凍結している。一部 木道が現れたところでそこに乗ると凍結していて、大きく転がりお尻をしこたま打ってしばらく声も出ないほどだった。仕方なくその先の皿伏山分岐で、大休憩とした。ここで今日の致命的な失敗に気がついた。今まで案内板と道しるべをたよりに進んできたが、地図を見ようとして自動車の中に忘れてきたことに気がついた。ここまでは木道もあったりしたがこれからはそれらが雪に埋もれていてわからなそうなのである。仕方なく、テープやペンキのマークを頼りに進むことにした。
雪に埋もれた標柱 皿伏山付近 沼からすぐは急な斜面を登り樹林の中に入っていく。ペンキのマークはしっかりしていて、ここら辺りでは、道に迷うことはなさそうである。しばらく進んだところで、広い湿原のようなところに着いた。どうやらここが大清水平と呼ばれる湿原であった。夏道がかろうじて分かる程度で残雪もまだあった。湿原からまた樹林の登りとなりマークを見失わないように、探しながら慎重に登った。やがて頂上らしい辺りに着き、探すと頂上標識が見つかった。ここら辺りからは、燧ヶ岳が先ほど沼から見たのとは違った方向から見え、至仏山も見える。天気も良く、気分良く残雪の山々を見回しながら休憩した。しかし、ここからが大変だった。
途中から見えた至仏山 白尾山 皿伏山頂上から白尾山への道がわからずあたりを探し回ったが良く分からなかった。結局 夏道らしき道を見つけてそれに沿って下り始めた。これはどうやら違うらしいことにだいぶ下ってから気がつき、元の場所に戻るのに登りやすい場所を求めて水平に進んだ。やっと登りやすい鞍部に出るとそこにはペンキのマークがあった。冷静に頭の中の地図と皿伏山、至仏山、燧ヶ岳などの位置関係を考えて、このマークの先が白尾山であることが確認できた。その後もペンキのマークは良く分からなかったが、位置関係がはっきりしたので白尾山の頂上にほとんど迷うことなく到着できた。(ほんとに天気がよくてよかった。ガスなど巻いていたらやばかった!!)白尾山からの眺望は抜群で、燧ヶ岳、会津駒ケ岳、至仏山、平ヶ岳など残雪の山々が見事である。今回大きなミスで1時間ほどロスをしてしまった。
電波施設 富士見小屋 白尾山から先は、南向きの斜面のせいか夏道がところどころ現れていて迷うことなく、富士見峠、富士見小屋と行くことができた。富士見小屋には人が来て準備をしているようでスノーモービルが2台止まっていた。ここで一休みしようかと思ったが、案内板を見るとバス停のある富士見下まで7Kとある。バスの出発は14:10なので約1時間半で行かなければならない。いくら下りでもいつものペースでは2時間弱かかるので慌てて降りることにした。富士見小屋までの道は途中除雪作業などをしていた。ともかく間に合わないと思ったので、一部駈足をしたりしてともかく急いで下った。すると予想よりもはるかに早く1時間ほどでバス停に到着してしまった。バスはもう到着しており、予定通りの時刻に出発となり、戸倉経由で大清水に着いた。バスの運転手さん曰く、「今年最初の乗客はなしかと思ったのに、お客さんが最初の乗客になったよ」。なんかうれしい気分である。駐車場では、駐車料金を支払い、もう一度ゆっくりとミズバショウ、リュウキンカの植物園を眺めて帰途に着いた。
TOP 記録 2004
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