鍬柄岳、御場山、御堂山、大桁山
群馬県下仁田町、富岡市
鍬柄岳(733.9m)、御場山(733.9m)、御堂山(733.9m)、大桁山(733.9m)
【登山日】 2003年 4月13日
本日は、西上州の短時間に登れる隣接した山を連続してピークハントしようと早朝から出かけた。朝5時過ぎに起床し、途中のコンピニで朝食を買い、食べながらまず最初の鍬柄岳登山口へと向かった。
鍬柄岳
【登山コース】
登山口[6:25]→鎖場手前のコル[6:45]→鍬柄岳[6:55]→登山口[7:30]
鍬柄岳 254号線から大桁山、鍬柄岳への標識がある道に右折し、千平駅を目指せばよかったのだが大桁山方面へ進み林道に入ってしまった。途中に案内板があり、千平駅から上がってくる道を逆に下がってきて登山口に着いた。少し道に迷い手間取ったが時間としてはほぼ予定通りであった。身支度を整えていると昨日の雨で地面はまだかなり湿っていた。登山口から入るところには、しめ縄側が渡され、御幣も下がっている。それをくぐり、沢に架かった橋を渡る。しばらく進むと神社のような建物に出る。賽銭箱はあるが、かなりシンプルな建物である。そこから杉林の急な道を登る。登り上げた所が鞍部となっていて、向こう側の急な斜面にはもうツツジが咲いている。ミツバツツジなのかヤシオツツジなのか離れていてよく分からないが私にとって今年の初物に出会った。
鎖場 頂上から見た荒船山方面 コルの先からは切れ落ちた岩峰で、鎖が延々とかかっている。ガイドブックには長い鎖に要注意とあった。いざ取り付くと岩にはステップが刻んであって、かなり登りやすい。下を見たときの高度感を除けばそれほどの恐怖感はない。岩峰には赤いツツジの花も咲き、なかなかの絶景である。頂上手前の岩の上に着き、その後はワイヤーのロープとナイロンロープに伝わり、頂上に達する。ワイヤーロープの端がささくれていて、そこで指を少し切ってしまった。また、途中には一輪だけ花をつけたアカヤシオが咲いていた。頂上からの景色はまさに360度の展望ですばらしい。四ッ又山、鹿岳、荒船山、小沢岳、赤久縄山、御荷鉾山、富岡市内そしてすぐ手前には大桁山と西上州の山々が一望できる。鎖場では下りの方が大変で、足場がうまく取れなかったり、恐怖感から鎖に体を寄せて動きづらくなってしまって、登りの倍の時間がかかってしまった。鎖に振られたり、力強く鎖を握ったりすると手の外側が岩に擦れたりする。ワイヤーロープのささくれや岩に擦れたりで、手に多くの細かい傷ができてしまった。やはり鎖場ではしっかりとした滑らない手袋(軍手の握る面にゴムがついているもの?)をしていた方がいいのかなと感じた。来た道を戻り、登山口付近で後ろを振り返ると朝日に照らされた鍬柄岳の岩峰が杉林の上ににょきりと顔を出して、見事な姿である。
御場山
【登山コース】
登山口[8:25]→コル[9:10]→御場山[9:20]→登山口[10:25]
一本岩 今日のピークハント2番目の山である御場山へと向かった。254号線へ出て途中軽井沢方面に右折し、初鳥屋から高立集落方面に入った。御場山に登る前に、ガイドブックにあった高立の一本岩を見物に林道を置くまで進んだ。基部の近くから見る一本岩は見れば見るほど不思議なものに見える。林道を戻り集落内にある小さな登山道入口の看板付近に駐車し、出発する。看板から登山口までは、HPで情報収集した通り、民家の脇を抜けて行く道となっている。畑の中を通り、民家の脇を抜け川に出る。HPやガイドブックでは、ここで川を石伝いに渡ることになっているが、川は補修工事がされたようで、丸木が束ねられた橋が架かっている。西上州の山は新しい林道や治山工事でどんどん変っていってしまう。植林された杉林の入り口には「御場山登山口」というブリキの看板が木に結び付けられている。
御場山頂上 御場山 杉林からすぐに登山道は沢伝いの道になる。登山口付近にいくつか簡単な指導標はあったが、それ以降全くない。しかし、所々には、テープがマークされており、比較的分かりやすい。(ただし、西上州としてはということでメジャーな山に比べるとかなりわかり辛い。)沢伝いの道は、幾度か小さな滝に当り、それを高巻いて登っていく。特に危険はなく、マークに沿って進むと簡単に登ることができる。急な斜面を登ると御場山へ続く尾根上のコルに出る。コルからは御場山の姿が見え、反対側にはピラミダルな無名峰が見える。急な斜面の杉や桧の林を抜けると頂上に到着する。南側が開けていて、妙義山や初鳥屋の集落などが見える。ガイドブックによればこの先の北側の岩峰が絶好の展望台とあるのでそちらの方に進む。今日はとても暖かく暑いぐらいである。案内通りの素晴らしい眺望である。帰りは、登って来たコースを戻った。こんなマイナーな山のまだ花に早いこの季節、誰にも合わないだろうと思っていたら途中で年配者の10人ほどの団体とすれ違い、登山口付近でも夫婦らしい2人組とも会った。自分のことは棚に上げて、なんと物好きな人たちなのだろうと思ってしまった。
御堂山
【登山コース】
林道中間点[11:16]→コル[11:45]→[12:05]じじ岩ばば岩[12:30]→御堂山[13:05]→林道中間点[14:00]
登山口付近の花 じじ岩、ばば岩 本日の3番目の山である御堂山へと車を走らせた。254号線へ出て少し走るとじじ岩、ばば岩が左手の山の上に小さく見える。登山口に繋がる林道入り口が藤井関所跡とあるので探しながら進むが、最初は通り過ぎてしまった。引き返し、探すとどうにか分かった。看板には「藤井関所跡」ではなく「西野牧関所跡」とあった。ここから林道に入り進んだ。事前に調べたHPの情報では林道は途中から荒れているので、林道中間に駐車して行く方がいいとあったので、おっかなびっくり進んでいった。1度車の腹を擦るような所があり、そこでびびって脇のスペースに駐車した。この後、林道を進んで分かったのだが、その先はかなり道がよくまだ進むことができた。左に林業用の作業道に丸太を縛った橋が架かっていて、そこを林道は右に進むのだが、その先のかなり広いスペースまで2WDの普通乗用車でも入れたようである。林道を5分ほど歩くとここまでならば、2WDの普通乗用車でも入れるというスペースに相模ナンバーの先発者の車が停まっていた。さらに林道を進むと、林道は荒れて狭くとても車では入れない道となっている。一部には崩壊した場所もある。倒木が山のようになり丸木の椅子のようなものがある広い場所がどうやら林道の終点のようである。
すみれ 必見の奇峰 林道の終点からは涸れた沢のような石のごろごろした窪地を登る。南向きの斜面のため今日は暑い。御場山はまだ冬の景色に近かったが、この御堂山の登りは、木にも花がついているものが見られ、足元にもスミレやその他が花を咲かせている。まさに早春の景色である。途中には小さな滝もある。こるに近づくと左にじじ岩ばば岩が見えてくる。高立の一本岩といい、この奇峰といい西上州ならではの不思議な景色である。予定では最初に頂上に行くつもりであったが、そろそろ昼時なのでコルからじじ岩ばば岩を目指すことにする。コルからじじ岩ばば岩方面に進む。最初の大きな岩峰は右に巻くのであるが、巻いた道を進む途中にテープのマークを見落とし、先に進みすぎてしまった。少し時間はロスしたが、ばば岩の横の岩の上に絶好のポジションを見つけ昼食を取った。じじ岩ばば岩は見れば見るほど奇妙で、なぜに今まで倒れずにいたのか不思議で仕方ない。御堂山に来るなら必見の奇峰で ある。
御場山山頂 じじ岩ばば岩からこるに戻り、頂上を目指し登る。途中で2組5人のグループとすれ違った。そのうちの一人からの「頂上には誰もいないから独り占めだよ!」という言葉通り、頂上に着くと誰もいなかった。御堂山頂上には、正直あまり期待をしていなかったのだが、妙義山の絶好の展望台で素晴らしい眺めである。秋の紅葉の季節や冬晴れの時期などきっともっと素晴らしいのだろうと思った。帰りは来た道を戻ってきた。コルからは登りには気が付かなかったが、四ッ又山・鹿岳が見事な姿を見せている。さすがに3座目で疲れたが、ゆっくりのんびりと下山した。
大桁山
【登山コース】
木道登山口[14:30]→大桁山[14:40]→木道登山口[14:50]
大桁山 頂上から見えた妙義山 3座登山がが思ったよりも早かったのでついでに大桁山にも行くことにした。さすがに長い登りはいやになったので二岩林道を車で登り、中継塔付近で駐車すれば良かったのだが、かなりの悪路を行けるところまで行ってしまった。先ほどの御堂山林道を奥まで詰められなかった反動で行ってしまった。関東ふれあい道と書かれた木道をどんどん登っていくと10分ほどで頂上に着いた。頂上にはベンチがあり、今日は誰もいなかった。頂上の三角点のある場所から少し戻ると妙義山を見ることができた。今日一日で西上州の盟主たる妙義山をいろいろな方向から眺めることができた。家に帰って冷たいビールでも飲もうと考えながら下山した。達成感と爽快感のあった一日であった。
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