毛無岩 毛無岩
群馬県南牧村 標高 1,294m
【登山日】 2002年11月29日
【登山コース】
登山口[11:25]→造林小屋[11:45]→相沢越[12:00]→毛無岩[12:30]→道場下降点[13:00]→第二展望台[13:45]→登山口[11:25]
今日は、休暇を取って、山歩きをしようと思ったが行く山がなかなか決まらなかった。上野村の諏訪山に行ってみたいが平日なので道が混み登山口に行くまでにかなり時間がかかってしまうし、西上州もいいが鎖や梯子もあまり好きでないしと迷ったがHPで見た毛無岩のナイフリッジに怖いもの見たさで行ってみることにした。上信越道で下仁田まで行き、南牧川沿いの道を上流に向かって走り、前回登った四ッ又山、鹿岳の入口の小沢橋を過ぎどんどん奥へ行く。道は1台通るのがやっとのような細さになり、やがて線ヶ滝の入口の看板を右折して、次の分岐を線ヶ滝方面と違う方向に入っていくと道場集落の手前に出る。ここで集落の方に道を入ってしまった。急なS字カーブは細くて切り返しをしないと登っていけなかった。登り切ったところに山神社があり、その脇の狭い林道をどんどん進んでいくとちょっとと広いところに駐車スペースがあった。
登山道 すでに駐車スペースには先客の単独行の人が仕度をしていた。言葉を交わして私も仕度を整えて出発した。今年一番の冷え込みだという今朝は、さすがに寒いフリースを着込み手袋をして歩き始める。2週間前とは景色は全く異なり、紅葉していた木々の葉はすべて散り、山は一部の常緑樹を除き丸裸の冬景色である。道は沢に沿って登り続けていく。岩場が多いせいか道場川には、岩の上を滑るようなナメ滝や落差に小さい滝がたくさんあった。先行していた単独行氏を追い抜き、杉の植林を抜けると造林小屋があった。登りで汗はかきはじめたが、まだこの辺は日陰で寒い。今週の初めの方で降ったのか日陰には雪がうっすらとあった。
ナイフリッジの登り 毛無山とある頂上 沢の両側には小さな岩峰がたくさんあった。沢に二股から尾根を登り始め登り着いた場所が相沢越と呼ばれる鞍部のようだ。途中の登山道には、わざと道を隠すように伐採された木や枝が覆い被さっていた。しかし登山道の踏跡ははっきりしていたし、ブリキの案内板がいろいろなところに付いていたので迷うことはなかった。相沢越は黒滝山から荒船山への縦走路の途中である。相沢越から登りいったん下った後、いよいよナイフリッジの登りである。予想通り雪が道には残っており、登らずに戻ってエスケープルートを行こうかなどとも思ったが、頂上に立たなければ何のために来たのか分からないし、雪の上に昨日登った登山靴の後もはっきりとあったので慎重に登ることにした。HPにあった通り両側の切れ落ちたナイフリッジの稜線は高度感もあり、かなりの恐怖である。しかし灌木の手がかりもあるし、雪は冷たいという以外それほどの量もないので滑らないので大丈夫である。やっと頂上に着くとそこも細くて狭い南側の切れ落ちたものであまり落ち着かない。しかし天気も良く、最高の眺望である。八ヶ岳は端から端まで見え、荒船山、浅間山を筆頭に360度の大展望である。
毛無岩頂上 頂上から荒船山方面の眺め 頂上からはナイフリッジではないものの灌木に捕まらないと降りられない急な下りと登りを繰り返し進んだ。相変わらず日陰には雪があり下りでは滑る。やがて左にダムのようなものが見えたところで、黒滝山への縦走路にぶつかった。そこから笹原を荒船山方面に戻ると道場下降点に出た。尾根の道を気持ち良く下ってくると細い岩稜の第二展望台に出る。日もあたり気持ちいいのと毛無岩の頂上に比べ落ち着くので、ここで昼食にした。ここから見る毛無岩はガイドブックの写真と同じで形のいいものである。昼食を終えて下ろうとすると朝の単独行氏が追いついてきて一緒に下りることとなった。彼はこの辺の山良く来ることや埼玉県の児玉から来たことなどを話してくれた。結構急で落ち葉の滑りやすい斜面を下り、やがて沢に出る。この沢を下りきったところが朝の山神社で、少し林道を登り返すと登山口に着く。さすがにナイフリッジの稜線にはもう一度登りたいとは思わないがはじめてのすごい山登りであった。

立岩 立岩
群馬県南牧村 標高 1,265m
【登山日】 2002年11月29日
【登山コース】
登山口[13:00]→東立岩と西立岩鞍部[13:55]→[14:13]西立岩[14:25]→威怒牟畿不動[15:00]→登山口[15:26]
午前中の「毛無岩」に続いて、日本のドロミテ「立岩」に登った。登る前に「線ヶ滝」という滝が登山口付近にあるのでそれを見物してから登ることにした。滝が一本の筋のように流れ落ちており、まさに線ヶ滝である。予想していたより素晴らしい滝で思わず見とれてしまった。そこから少し林道を進むと突き当たりが登山口であった。
登りの鎖と梯子 小川に架かった小さな橋を渡ると案内板があり、すぐに荒船山と立岩の分岐となる。やはり2つ目の山はスタートから少々きつい。しばらく進むと威怒牟畿不動から立岩へ行く道と直に立岩に行く道に分かれている。直に行く道には「中級者向(直登)」という看板があった。今日はこの道を登り威怒牟畿不動から下る予定とした。植林の杉林を抜けていくとすべて葉の落ちた雑木林に出る。雑木林の間からは立岩が見える。やがて木の階段があり、傾斜が増してくる。立岩の基部に近づくと傾斜の急な谷の登りとなる。鎖があるがほとんどいらない程度の登りである。この谷の奥に達すると谷の右側を巻くように鎖が下がった崖の登りとなる。午前中の「毛無岩」で鎖も何もない恐怖を味わったせいか鎖のある登りは安心していける。ここを登ったところが東立岩と西立岩鞍部である。東立岩への道は不鮮明とあったが行っていけないことはないぐらいな感じである。しかし、今回は道のはっきりした西立岩方面に向かった。
幅の狭い尾根 西立岩 鞍部から少し進み鎖と梯子の岩場を登るとベンチがあり、案内板に今来た道を指して「線ヶ滝 上級コース」と書いてあった。その先に木の像があり、その向こうにまたベンチがあり西立岩山頂という標柱があった。ここも見晴らしが良くまわりじゅうの山がよく見える。しかし、毛無岩のときと違って太陽が西の方に行ってしまったので八ヶ岳は霞んでしまっている。ここでやっと携帯電話が繋がったので家に電話する。頂上から上り下りを繰り返して進むと細い岩稜や小さなピークを経て下りとなる。後ろを振り返ると今登っていた立岩がきれいである。やがて絶壁の下にある崩れた社に出る。これが威怒牟畿不動(イヌムキor案内板はイヌムギとなっている)にでる。崖の遙か上から雨だれのように水が社の前に垂れている。威怒牟畿不動は社が崩れて全く手入れされていないようだ。昔の信仰の地だったのか。1日2座ということで少々疲れたが実に快い疲労感と満足感であった。
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