朝日岳 白毛門
群馬県みなかみ町、新潟県南魚沼市
白毛門(1,720m)、笠ヶ岳(1,852m)、朝日岳(1,945m)
【登山日】 2002年10月27日
【登山コース】
白毛門登山口[5:35]→ヒノキのウロ[6:45]→松木ノ沢の頭[7:40]→白毛門[8:30]→[9:35]笠が岳[9:50]→朝日岳[10:50]→ジャンクションピーク[11:20]→[12:35]清水峠[13:00]→白樺避難小屋[14:40]→芝倉沢見張所[15:50]→マチガ沢[16:35]→白毛門登山口[17:10]
インターネットのHPで朝日岳まで往復した山行記をみて、挑戦してみることにした。予定はとりあえず朝日岳までいって、時間的体力的に可能ならば清水峠経由でミニ縦走に挑戦と考えていた。そのため出発は、朝4時過ぎに起きて、4時半に家を出た。白毛門の登山口には思ったよりも早く到着した。まだ歩き出すのにはちょっと暗いので10分ほど車の中で支度をして休んだ。前橋の日の出時間が5:55となっていたので大丈夫だとふんでいたが、谷間の夜明けはやや暗いようである。さすがに紅葉のシーズンのせいか谷川岳のロープウェイ駅はこんな早朝から結構賑やかなようである。
夜明け 谷川岳東壁 足元がほぼ見えるぐらいの明るさになったので出発する。駐車場から登山口を進むとすぐに沢にあたり、鉄製の橋が架かっている。これを渡るとガイドブックなどに書かれていた標高差1000mの白毛門頂上までの急登が始まる。かなり大変であろうと思いゆっくりと登る。やがて山際が日の出を迎えて、ひときわ明るくなってきた。急登であるが思ったよりも調子よく登れる。急登であるだけにどんどん高度を上げていく。辺りは紅葉がちょうどいい時期できれいだ。ヒノキのウロと思われるところまで来ると少し視界が開け、下に土合駅方面が見える。またロープウェイ下の駐車場の建物からの放送の声も聞こえてくる。まだ白毛門は見えないが紅葉の木々の間から白毛門沢のタタラノセンと呼ばれる滝が見えた。ここら辺りから勾配もやや緩んできた。樹林帯から露岩の鎖の下がった所を過ぎ、高度を上げていくと向かい側の谷川岳や天神平が見えてきた。気温のせいかある高さより上に雲がかかり、そのずっと上のトマの耳の辺は雲がかかったり切れたりしている。まるで首にマフラーを巻いているようである。天気はまあまあで遠く子持山、榛名山なども見通せる。やがて見晴らしのいい松ノ木沢の頭に到達すると白毛門頂上が突然顔をだした。茶色く草紅葉した山肌がきれいである。頂上付近は少しガスがかかている。上に行くまでに晴れて欲しいと思いながら ここで一休みする。
白毛門頂上 笠が岳山頂 ジジ岩、ババ岩を右に眺めながら稜線を登っていくと白毛門頂上に達する。ガスはさきほどよりは晴れてきたが、まだ笠が岳方面にはかかっている。頂上手前で今日はじめての登山者とすれ違った。見た様子では高校の山岳部のパーティのようであった。誰もいない頂上を独り占めしてこれからのコースの確認と景色を楽しんだ。白毛門からの登山道は昨日の雨のせいかぬかるんだ笹原の道だったのでスッパツをつけた。これをつけたほうが靴も濡れないようである。笠が岳へは思ったより簡単に到着してしまった。ガスは新潟との県境付近以外消えて、今日一番の見晴らしとなった。これから進む小烏帽子、大烏帽子、朝日岳と続く稜線もきれいに見える。これをパノラマ写真にしようと数枚の写真を撮った。笠が岳のすぐ下にはかまぼこ型の笠が岳避難小屋があった。小屋は比較的きれいで十分泊まることができるようであった。
朝日岳 北面についた氷 大烏帽子、小烏帽子などのいくつかのピークを越えて稜線上を進んだ。途中、右側が崩壊しているところもあり慎重に進んだ。武尊山の頂上は雲に隠れて見えないが、尾瀬笠が岳、至仏山などが雲の切れ間から時々顔を出した。湯檜曽川の斜面は新潟側から昨日降った雨が雪かみぞれだったのか木々に氷がついて白く光っている。2つ目のピークを越え辺りから朝日岳の頂上らしきものが見えそこに登山者がいるらしく米粒のように見える。え!まだこんなに遠いのという感じであった。しかし登山道を歩いてみるとすぐにその登山者とすれ違った。朝日岳の頂上は見た目よりもずっと近かった。頂上は風が強く、着いた瞬間は近辺の地塘や周辺の山も見えたのだが瞬く間にガスが立ち込めて視界が利かなくなってしまった。ここまで調子よく登ってくることができたし、体力的にも時間的にも十分清水峠まで行けそうなので、ミニ縦走することにした。妻にコース変更を連絡して、汗も冷えて寒くなってきたので進むことにした。
ジャンクションピーク 清水峠のJR監視小屋 朝日が原の地塘の中を通り、宝川からの登山道への分岐を通り、ガスの中ジャンクションピークに到着した。ここで巻機山方面の眺望が得られなかったことはとても残念であった。ピーク付近は笹の上や案内の標柱の上に雪が薄っすらとあった。馬蹄形の外から沸いてくるガスであまり見通しの聞かない状態で、急で、雪による崩壊で少し崩れたところのある登山道をひたすら下った。途中ガスが少し切れると、さきほどピークに立った朝日岳が見えないか振り返るがはっきり全貌は見えない。晴れていればきっと眺めがいいのだろうなと思いながら下った。途中、立ちションのために外側の崖を向くと太陽を背にして、ブロッケン現象で自分の影が丸い虹の中に見えた。初めての体験にわくわくしてしまった。やがて送電鉄塔が見えて、池窪の地塘を過ぎて、ピークに登り上げるとその下に白崩避難小屋と清水峠のJR監視小屋の三角の赤い建物が笹原の中に見えた。JR監視小屋の前が広くて平らなので、一休みし、昼食を取った。昼食を食べていると雨が少し降ってきた。
白樺避難小屋 昼食後は登山口までの長い道のりをスタートした。蓬峠分岐・白樺避難小屋、芝倉沢見張所、マチガ沢、白毛門登山口と4時間の歩きとなった。途中、雨やみぞれが降ってきたので雨具をつけて下った。マチガ沢出会から地図を見なかったので湯檜曽川に沿って下れば近かったのに、マチガ沢野営場からマチガ沢の駐車場まで上がってしまい遠回りしてしまった。今回の山行はいままでで最長の歩行時間となり、夜明け前の薄明かりから夕闇まで歩き大満足である。谷川連峰はやはり良い山である。
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