巻機山 ヌクビ沢
群馬県みなかみ町、新潟県南魚沼市
割引岳(1,931m)、巻機山(1,967m)
【登山日】 2002年 8月 1日
【登山コース】
桜坂登山口[7:20]→ヌクビ沢スラブ布干岩[9:10]→行者の滝[9:35]→雪渓 [11:20]→尾根の取付[12:00]→[12:45]割引岳[13:00]→巻機山頂上(御機屋)[13:25]→ニセ巻機山[14:00]→桜坂登山口[16:00]
今日はこの夏の目標の3山(日光白根山、苗場山、巻機山)の2番目の挑戦で、巻機山に出かけた。朝5時に起きるが何となくだるく出発するまでだらだらとしてしまい、予定より遅れての出発となった。渋川インターから関越自動車道に乗り、約40分で石打塩沢インターに到着。石打から巻機山の登山口まで30分ぐらいなのだが途中道を間違え、7時に桜坂の登山口駐車場に到着。料金所の横に止めてトイレに行くが駐車車両は1台もないいくら平日とはいえこんなに空いている百名山は初めてと思ったが、トイレの向こうにもっと登山口に近い駐車場があり、ここには4,5台の車が駐車されていた。今日は今までよりも危険レベルの高い沢コースを登るので、初めて登山カードを提出する。緊張感を持っての出発である。
分岐の標識 登山口からすぐに沢コースと井戸尾根コースの分岐が現れる。今日は、緊張の割引沢コースを目指して、左側に進む。どうも目指している割引沢コースではなくヌクビ沢コースを行っているような気がして地図を確かめると確かにそのようである。そこで避難道・ヌクビ沢との分岐と書かれた看板で沢の方に降りる道を進んでみる。沢の石には目印があり、その通りに進んでみるが、渡渉した向こうの矢印の通り進むと藪で道がないあたりを何度か確認したが道が不鮮明で分からない。(後でアルペンガイドで確認すると選択した道筋は正しかったのだが、渡渉点以降は沢沿いに登れば良かったようである。)そこで、もとの分岐点まで戻り、予定を変更してヌクビ沢コースを避難道から進むことにする。(約30分程度のロス)ともかく今日は暑くて異常に汗がでるので水の消費も多い。
吹き上げの滝 スラブ布干岩 結構な急登を登ると途中から視界が開け、吹き上げの滝が見える。そしてしばらく登りあげて、沢の方に下るとヌクビ沢に達する。いよいよ緊張の沢の遡行である。(それほど本格的な遡行ではないが)まずは、スラブ布干岩である。滝の左側に鎖が取り付けてある。行者の滝が目の前に現れて、その前には雪渓の後なのだろうか雪の固まりがいくつかある。ともかく今日は暑いのでこの雪だけでもとても涼しい。たぶんこの夏最高の暑さなのではないか。(この日前橋で38.7度)汗拭きタオルを川の水で冷やし何度も顔や首を冷やす。滝の左側の急な草付きを登り滝を越えた。そのあと、不動滝をやはり左側の急な草付きを登り大きく高巻いて登り続けた。日陰もなく日差しも強く、とても暑い。
雪渓 稜線上の鞍部 まだ沢を終わらないのかと思いながらさらに進むと(沢に降りてから2時間程度で登頂できるとガイドブックの内容を勘違いしていた)小さな屋根のような雪渓に出会い、さらに登っていくと沢全体が雪渓に被われた場所に達した。はじめはおっかなびっくり雪渓の上を歩き出したが、雪渓は堅く十分歩ける状態であった。(しかし雪渓の端はやはり注意しなければならないようだ。)雪渓が終わり、雪渓の縁を覗くと蒸気のようなものが上がり、その下の潜るとそこは冷蔵庫のように涼しい。とても暑い日だけに気持ちがいい。雪渓を過ぎてさらに沢を岩の矢印に沿って登っていくとやっと沢を離れて尾根の取り付きに達した。しかし目の前には、まだ急な尾根とその先の頂上が見える。休みながらそして野の花になぐさめられながらついに稜線上の鞍部に到達した。暑いし、ほんとに疲れた。
割引岳山頂 ガイドブックの想定時間を勘違いしていたため、なにか今日は調子が悪く、その上とても暑く非常に時間がかかてしまったと思っていた。稜線上は気持ち良く、すばらしい眺めである。しかし沢の方から霧が稜線上に上がってきており、天気がやや心配になってきた。牛ヶ岳まで行く予定であったがどうも無理なようなのでとりあえず割引岳を目指す。山頂はガスっており、視界はあまり良くない。とりあえず記念写真を撮り、自宅の妻に電話をする。ここの山頂は電波状況が良く、クリアに繋がった。とても苦労をしてここまできたのだからこの稜線の美しさや花々を楽しむぞと元気を取り戻し巻機山方面にお昼を食べて出発する。水はあと500mlしかない。(3リットル持参してきたのだが)
割引岳から巻機山への木道 頂上付近の池糖 割引岳から巻機山頂上までの稜線上には植生保護のための木道がしかれ、その両側にはいろいろな花が咲き乱れていた。ここのところいろいろな山に出かけているので、ほとんどは見たことのある花なのだが、初めて見る花もいくつか有りすばらしい眺めである。やがて巻機山頂上に達した。ガイドブックではこの先の1967m地点を巻機山頂上としているようだが、公式のはここが頂上のようである。(インターネットのHPによれば)しばらく牛ヶ岳方面に向かって進むが、時間も遅いし、天気予報では雷も怪しそうなので池塘までいき戻ることにする。池糖にはワタスゲが咲いていた。あとは井戸尾根コースを下山する。池塘や花を眺めて、木道をひたすら下る、やがて避難小屋から登りとなりニセ巻機山(九合目)に達する。途中霧も晴れたりして眺めも良い。景色もあまり良くない道をもういやになるほどひたすら下り続け、やっと登山口に達した。暑いしのども乾いた。そして本当に疲れた。しかし、苦労したが豪快な沢登りときれいな稜線上の景色が満喫できとてもすばらしい山歩きであった。
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